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雑誌『青鞜』にみるロシア文学

 平塚らいてうが実質的な責任者となって編集された雑誌『青鞜』は、1911年に産声を上げた。昨年は創刊90周年にあたり、雑誌『青鞜』及び平塚らいてうに関連する研究会等が開かれ、研究書が出版された。今年になって平

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モスクワっ子たちの2000年

 昨年(2000年)3月から今年の4月初めまで、モスクワのロシア国立人文大学に留学してまいりました。突然思い立ち、いざ飛び込んだモスクワでの留学生活を様々な方面から支えてくれた友人たちを、ほんの一部ですがここに...

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赤ん坊はどこから来てどこへ行くのか

──子供の誕生をめぐるロシアの民間伝承── 1 赤ん坊はどこから  “赤ん坊はコウノトリが連れてくる”という伝説はヨーロッパでは広く知られていますが、これは“赤ちゃんはどこからくるの?”という子供の素朴...

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ドストエフスキーの「神話」

主にロラン・バルトの用法に依拠しつつ、ここで用いる「神話」という語を「公共性のある物語」と定義しておきたい。例えば「オイデプス」、「シンデレラ」といった言葉は「父親殺し」、「劇的な出世」など、何らかの...

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熊使いの神話学

 子供の頃ボリショイ・サーカスを初めて見た時、熊のオートバイ乗りという芸に強い印象を受けて、いまだにそれを覚えているが、10数年前に南ブルガリアの村で民族学の調査を行なっていた時、夏の聖エリヤ祭の見せ物...

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交錯するジャンル

 プーシキンの創作における傾向の一つに、ジャンルの混交が挙げられる。物語詩として通常扱われる『青銅の騎士』(1833)は、「前書き」と「原注」という散文テクストと、「序」と第一部・二部という韻文テクストの...

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シベリア紀行

 「タイガーへご案内します」と学長に誘われた。朝晩は零下5度位になる11月の初め、あらかた落葉を終えた沿海州の奥地へ、水流の少なくなった川の浅瀬づたいに二台の四輪駆動車で向った。前の車にはこの地の猟師ニ...

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1830年代の自然観

──チュッチェフのсумракを中心に──  今回の発表では、チュッチェフの詩において重要な意味を持つと思われるсумракという言葉について検証し、また他の詩人の作品と比較しつつ、この言葉に基づく一つの見地...

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文学者の戦中戦後責任

 大東亜戦争中に「詩歌翼賛運動」というものがありました。大政翼賛会宣伝部発行のB6判60頁ほどの仮綴、これが何巻も出されていて、1巻づつの初版が3万部です。扉には「この本をお読みになったら隣組やお友だちに回...

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ツルゲーネフの物語詩『対話』≪Разговор≫ (1845)

物語詩『対話』の主人公は、「老人」と「若者」の二人である。「老人」は世捨て人を装いながら、自らの人生に対する追憶を捨て去ることができず、岩屋の中でひとり苦悩の日々を過ごしている。一方、「若者」は人生の...